ヒミズとモグラの違いは?見分け方3つと庭のモグラ塚対策をやさしく解説
ヒミズとモグラの最大の違いは、前足の形と暮らす深さです。ヒミズもモグラ科の仲間ですが、モグラのような大きなシャベル状の前足を持たず、体も小さめ。深い坑道を掘って地中で一生を過ごすモグラに対し、ヒミズは落ち葉の下や地表近くの浅い隙間を主な生活の場にしています。ヒミズはモグラ塚を作らないとされるため、庭に土の山(モグラ塚)ができている場合は、多くはモグラによるものと考えられます。

ヒミズとモグラの違い比較表
| 項目 | ヒミズ | モグラ(アズマモグラ・コウベモグラなど) |
|---|---|---|
| 分類 | モグラ科ヒミズ属 | モグラ科モグラ属 |
| 体の大きさ | 小さめ(頭胴長およそ9〜10cm前後が目安・個体差あり) | ヒミズより大きい傾向 |
| 前足 | 小さく、外向きに開かない。歩行にも使う | 大きなシャベル状で外向き。掘ることに特化 |
| 尾 | 体のわりに長めで、付け根が細いこん棒状 | 短く、種類により形状が異なる |
| 目 | 小さいが確認できることが多い | 毛に埋もれてほとんど見えない |
| 生活の場 | 落ち葉の下、地表近くの浅い隙間 | 地中の坑道(深い場所にも掘る) |
| モグラ塚 | 作らないとされる | 作る(庭や畑で目立つ) |
| 見かける場面 | 山道や林縁で死体が見つかることがある | 塚やトンネルの跡で存在に気づくことが多い |
| 庭への影響 | ほぼ問題にならない | 塚・坑道で芝生や根を傷めることがある |
| 対策グッズ例 | 基本的に不要 |
ヒミズとはどんな動物?
ヒミズは日本に生息するモグラ科の小型哺乳類で、漢字では「日不見」と書かれます。名前のとおり日中に姿を見せることは少ないものの、完全な地中生活者ではなく、落ち葉の下や倒木のすき間を縫うように動き回る半地中性の動物です。
食べているのはミミズや昆虫、クモなどの小動物が中心で、動物食中心のモグラと違って木の実などの植物質も食べることが知られています。低山から山地の林内に多く、人家の庭先で日常的に見かける動物ではありません。
近縁に「ヒメヒミズ」という、より小型で標高の高い場所に多いとされる種もいます。見た目が似ているため、野外での種の確定は専門的な観察が必要です。
モグラ(アズマモグラ・コウベモグラ)とはどんな動物?
日本の平地でよく知られるモグラには、主に東日本側に分布するアズマモグラと、西日本側に多いコウベモグラがいます。両者の分布は本州の中部付近で接し、地域によって置き換わるように分布していることが知られています。なお、アズマモグラは西日本の山地などにも局所的に分布するとされ、境界は一本の線で分かれるわけではありません。一般にコウベモグラのほうが大きい傾向があるとされますが、地域差・個体差があるため、大きさだけでの判別は確実ではありません。
モグラは前足が極端に大きく発達し、土を押し広げるように掘り進みます。掘った土を地上に押し出した結果できるのが、いわゆるモグラ塚です。坑道には採餌用の浅いトンネルと、移動に使う深めの坑道があるとされ、庭や畑では地表が線状に盛り上がるのが目印になります。
ヒミズとモグラの見分け方3つ
1. 前足を見る
最も確実なのが前足です。モグラの前足は手のひらのように大きく、外向きに開いています。一方ヒミズの前足は小さく、ネズミの足に近い印象で、地面を歩くのにも使えます。前足が「シャベル」か「手」かが最大のチェックポイントです。
2. 見つかった場所を見る
庭や畑で塚やトンネルがある場所ならモグラ。山道や林の縁、落ち葉の積もった場所で見つかる小さな黒い動物(死体を含む)はヒミズである可能性が高くなります。ヒミズは地表近くを動くため、人目に触れる機会が相対的に多いといわれます。
3. 全体の体つきを見る
モグラは円筒形でずんぐりし、首がないように見えます。ヒミズはやや細身で、尾が体のわりに長く、こん棒状に見えるのが特徴です。ただし死体は乾燥や損傷で印象が変わるため、前足とあわせて判断するのが安全です。
なお、トガリネズミ類(鼻先が長く細い小型哺乳類)と混同されることもあります。見分けに迷う場合は、無理に素手で触らず写真を撮って記録するのがおすすめです。野生動物は病原体や寄生虫を持つ可能性があるため、直接触れないことを基本にしてください。
庭にモグラ塚ができたときの対策
ヒミズが庭で問題になることはまずありません。被害相談の多くはモグラによるものです。対策は次のように段階的に考えます。
- 被害の確認:塚の数、トンネルの走り方、作物や芝生の状態を見る
- 餌を減らす:モグラの餌となるミミズやコガネムシ幼虫が多い環境は好まれやすいとされる
- 侵入経路を絞る:花壇や菜園の周囲に地中へ埋め込むタイプの金網・ネットを設置する
- 忌避剤を使う:においなどで寄せつけにくくする製品を、塚やトンネルの周辺に使う
- 塚の整地:盛り上がった土をならし、新たな塚ができるかで活動状況を確認する
手軽に試せるのが市販の忌避粒剤です。ホームセンターなどで入手しやすく、まいて使えるタイプなら庭まわりでも扱いやすいでしょう。
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アース製薬の「アースガーデン もぐら・へび立入禁止 粒剤 900g」は、モグラやヘビを対象とした動物忌避剤です。使用場所・使用量・散布のしかたは製品の表示や説明書に従ってください。効果の感じ方は環境や個体によって差があり、一度で完全にいなくなるとは限りません。塚の発生状況を見ながら、環境整備と組み合わせて継続的に対応するのが現実的です。
また、モグラを含む野生動物の捕獲には法令上のルールが関わる場合があります。わなの使用などを検討する際は、事前にお住まいの自治体の担当窓口に確認してください。
よくある質問
Q. ヒミズは害獣ですか?
A. 一般の住宅の庭で問題を起こすことはほとんどありません。落ち葉の下で昆虫などを食べて暮らしており、モグラ塚のような分かりやすい被害痕も通常は残しません。
Q. ヒミズとモグラは交雑しますか?
A. 同じモグラ科でも属が異なる別種で、自然状態で交雑するとは考えられていません。見た目が似ているのは、土や落ち葉の下で暮らす似た生活様式に適応した結果と説明されます。
Q. 道端でヒミズらしき死体を見つけました。どうすればいい?
A. 素手で触らないでください。公道上などで処理が必要な場合は、自治体の清掃担当窓口に相談するのが確実です。私有地であれば、手袋やスコップを使い、自治体のごみ出しルールに沿って処理します。
Q. モグラ塚が増え続けるのはなぜ?
A. 採餌のために新しいトンネルを掘り進めるためと考えられます。塚をならしても餌となる土壌動物が豊富であれば活動が続くことがあるため、忌避剤や物理的な遮断など複数の方法を組み合わせる必要があります。
Q. 大きさだけでヒミズかモグラか判断できますか?
A. 大きさには個体差・地域差があるため、サイズだけの判断は避けたほうが無難です。前足の形、尾の様子、見つかった環境をあわせて確認しましょう。
まとめ
- ヒミズもモグラ科だが、前足が小さく、落ち葉の下など地表近くで暮らす
- モグラは大きなシャベル状の前足で坑道を掘り、モグラ塚を作る
- 見分けのコツは「前足の形」「見つかった場所」「体つきと尾」の3点
- 庭の被害対策はモグラが対象。環境整備と忌避剤を組み合わせ、様子を見ながら継続する
庭まわりに現れる動物の見分け方は、アライグマ・タヌキ・ハクビシンの違いやイタチとテンの違いもあわせて参考にしてください。
似ているようで暮らし方が大きく異なる二者です。違いを知っておくと、庭で何が起きているのかを正しく判断でき、不要な対策や過剰な駆除を避けることにもつながります。
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