PC電源は850Wと1000Wどっち?RTX 5080・5090で選ぶ容量の目安

結論:GPUの「推奨システム電力」で決めるのが最短
迷ったときの基準はシンプルで、搭載するGPUの推奨システム電力に合わせるのが出発点です。NVIDIAが公表している推奨システム電力はRTX 5090が1000W、RTX 5080が850W、RTX 5070 Tiが750W、RTX 5070が650Wとされています。
ここから導ける目安は次のとおりです。
- RTX 5070 / 5070 Ti / 5080:850Wで公式推奨を満たせる
- RTX 5090:1000Wが公式推奨ライン。CPUが高TDPなら、さらに上の容量も検討
- 将来RTX 5090クラスへ載せ替える予定がある:最初から1000W
なお推奨システム電力はGPU単体の消費電力ではなく、PC全体を想定した値です。GPUが消費するのがTGPで、推奨電源容量はその周囲のシステム全体に対してNVIDIAが示す値という関係を押さえておくと判断しやすくなります。
850Wと1000Wの比較表
| 項目 | 850W | 1000W |
|---|---|---|
| 公式推奨を満たせるGPU | RTX 5080まで | RTX 5090を含む |
| 余裕の持ち方 | 高TDP CPUとの組み合わせでは余裕が小さめ | CPUが高TDPでも余裕を取りやすい |
| 価格目安(2026年10月時点) | 約1.5万〜2.5万円 | 約2万〜4万円(Platinum 等の上位モデルは上限寄り) |
| 本体サイズ | 奥行150〜160mm前後の製品が多い | 同等〜やや大きい製品もある |
| 効率等級 | 容量とは別軸。同じ850Wでも等級は製品ごとに異なる | 同左 |
価格は販売店や時期で変動し、同じ製品でも量販店とメーカー直販で数千円以上の差が出ることがあります。上の表は2026年10月時点の目安なので、最新価格は必ずリンク先でご確認ください。
誰に850W、誰に1000Wか
850Wが合う人
- RTX 5070 Ti / 5080 を中核に組む人
- CPUがCore Ultra 5〜7、Ryzen 5〜7クラスで、極端なOCをしない人
- 予算をGPUやストレージに回したい人
RTX 5080は総グラフィックス電力360Wで、NVIDIAはRyzen 9 9950Xを用いたPCを前提に850Wのシステム電源を推奨しています。つまり850Wは「ぎりぎり」ではなく、公式が想定する標準ラインという位置づけです。
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CORSAIR RM850x -2024- はIntel ATX 3.1に準拠し、PCI Express 5.1対応で12V-2x6コネクタを標準搭載します。本体サイズは150(W)×86(H)×160(D)mm、フルモジュラー方式で保証期間は10年間です。
1000Wが合う人
- RTX 5090を使う、または近い将来導入する人
- Core Ultra 9 / Ryzen 9 クラスのCPUと組み合わせる人
- ストレージ・ファン・水冷ポンプ類が多く、余裕を持たせたい人
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RM1000x -2024- もATX 3.1準拠・PCI Express 5.1対応で12V-2x6コネクタを標準搭載し、12V出力は83.3A、PCI-Expressコネクタは12+4×1と6+2×4、SATAは12個と、850Wモデルよりコネクタ数にも余裕があります。
GPU×CPUの組み合わせ別の使い分け
公式仕様から言えるのは「GPU単体に紐づく推奨値」までで、そこから先の上乗せは一般的な傾向にもとづく判断です。両者を分けて整理します。
| GPU | CPUがミドルクラス | CPUがハイエンド(Core Ultra 9 / Ryzen 9 など) |
|---|---|---|
| RTX 5070 Ti(公式750W) | 750〜850W | 850W |
| RTX 5080(公式850W) | 850W | 850W可。余裕重視なら1000W |
| RTX 5090(公式1000W) | 1000W | 1000W以上を検討 |
RTX 5090はNVIDIA公式仕様でTotal Graphics Powerが575Wあるため、CPUや周辺機器の消費分を足していくと1000Wでの余裕は大きくありません。長時間のレンダリングやOCを前提とするなら、より大きな容量を選ぶ判断もあります。ただし「何Wなら絶対安全」と断言できる数字はなく、構成次第である点は押さえておきたいところです。
容量より先に見るべき「規格」と「コネクタ」
ATX 3.1 / 12V-2x6 に対応しているか
RTX 40/50シリーズの多くは16ピンの補助電源を使います。RTX 5080ではPCIe 8ピン×3本(同梱アダプタ利用)か、450W以上に対応するPCIe Gen 5ケーブル1本が必要とされています。電源側に12V-2x6ケーブルがネイティブで付属していれば、変換アダプタなしで接続できます。
玄人志向のKRPW-GA REV2.0シリーズは全モデルがATX3.1に対応し、挿し込み不足を防ぐため16ピン(12V-2x6)にカラーコネクタを採用しています。16ピンは半挿しがトラブルにつながりやすいため、こうした配慮は実用上の安心材料になります。
80 PLUS等級と容量は別の軸
「1000Wだから高品質」「Goldだから大容量」ではありません。等級は変換効率の指標で、容量とは独立しています。たとえばHX1000i ATX 3.0は1000Wかつ80PLUS PLATINUM認定ですが、同じ1000WでもGold認証の製品は多数あります。等級ごとの違いは80 PLUS GoldとPlatinumの違いで整理しています。
850W / 1000W の製品例
| 製品 | 容量 | 規格・コネクタ | 認証 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| CORSAIR RM850x -2024- | 850W | ATX 3.1 / PCIe 5.1、12V-2x6標準搭載 | Cybenetics Gold | 奥行160mm/10年保証 |
| CORSAIR RM850e -2025- | 850W | ATX 3.1準拠 / PCIe 5.1対応 | — | |
| MSI MAG A850GL PCIE5 | 850W | ATX 3.1準拠 / PCIe 5.1対応、12V-2x6標準搭載 | 80PLUS GOLD | |
| 玄人志向 KRPW-GA850W REV2.0 | 850W | ATX3.1対応、12V-2x6プラグイン | 80PLUS GOLD | |
| CORSAIR RM1000x -2024- | 1000W | ATX 3.1 / PCIe 5.1、12V-2x6標準搭載 | Cybenetics Gold | SATA12個/140mmファン |
| CORSAIR HX1000i ATX 3.0 | 1000W | ATX 3.0 / PCIe 5.0準拠、12VHPWRケーブル付属 | 80PLUS PLATINUM |
名前が似ていても、型番の末尾で16ピンの搭載状況が異なる場合があります。たとえばMSIの650Wモデル「MAG A650GL」は、末尾に「PCIE5」が付くモデルとは別系統のため、12V-2x6対応かどうかは型番とパッケージ表記で必ず確認してください。また、MSIのMAG A850GL PCIE5などは、製造時期によりパッケージに「ATX 3.0 COMPATIBLE」と記載される場合があるもののATX 3.1に準拠すると国内代理店が案内しており、箱の表記だけで判断しきれないケースもあります。RTX 5070の電源選びはRTX 5070に必要な電源は650W?750W?で詳しく扱っています。
購入前に確認したいポイント
- GPUの推奨システム電力:公式値を上回る容量か
- 12V-2x6 / 12VHPWRケーブルの有無と本数:RTX 5090はPCIe 8ピン×4本(同梱アダプタ利用)か、600W対応のPCIe Gen 5ケーブル1本が必要
- ケースの電源スペース:奥行は製品差が大きく、HX1000iは奥行180mm、RM850x 2024は奥行160mmなど
- CPU補助電源(EPS 8ピン)の本数:ハイエンドマザーは2本必要な場合がある
- SATA / ペリフェラルの数:ストレージやファンコントローラが多い構成では不足しやすい
- 保証期間:長期保証の有無は長く使う上での判断材料になる
よくある質問
Q. RTX 5080に850Wで足りますか NVIDIAの推奨システム電力は850Wなので、公式基準としては満たします。高TDPのCPUや拡張の多い構成では1000Wを選ぶ判断もあり、どちらが正解かは構成次第です。
Q. RTX 5070 Tiに1000Wは無駄になりますか RTX 5070 Tiの推奨システム電力は750Wなので、1000Wは余裕のある選択です。将来RTX 5090クラスへ移行する予定がなければ、850Wまででも実用上の不足は生じにくいでしょう。
Q. 容量が大きいほど電気代は上がりますか 電源容量そのものは消費電力を決めません。実際の消費はパーツの負荷で決まり、効率は等級と負荷率の影響を受けます。
Q. ATX 3.0の電源ではRTX 50シリーズを使えませんか 12VHPWR/12V-2x6ケーブルを備えていれば接続自体は可能です。HX1000i ATX 3.0は12VHPWRケーブルを付属します。ただしコネクタ形状や挿し込み深さの扱いが世代で異なるため、取扱説明書の指示に従って確実に接続してください。
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